【しゅうまいの情シスDAYS】第5回「それくらい分かるでしょう!」が命取り?! 中国の常識に驚いた

2016/02/18
かみ合わないイメージ画像

しゅうまいです。新卒でSIerSEとして入社後銀行システムを中心に中国オフショア開発プロジェクトなども経験しました。2012年に退職後はブロガー兼ライターとして活動しています。SE時代のことや、近ごろ気になるいろんなことを書いていくつもりです!


経験、一般常識、思い込み、周知の事実。

人間の思考を縛っているものはたくさん存在しますよね。

特に大人になるほど、自由な発想とは遠ざかってしまいがちです。

そんな私を襲った、常識をひっくり返される仕事がありました。

それが「オフショア開発」です。

 

オフショア開発とは

トーマス・フリードマンの「フラット化する世界」が日本で出版されたのが2006年のことでした。

この本で、世界はIT化などにより昔と比べてすごく狭くなっており、賃金差があるところは安いところに仕事が流れてどんな仕事も世界を相手にすることでフラット化していく、ということを一般の人まで知ることになりました。

当時はユニクロが安くて丈夫だと、一般消費者の間で人気がうなぎ登りになった頃です。

ご存じのとおり、ユニクロは日本とは賃金差がある中国や諸外国で服を生産することで、安い値段で提供することができる仕組みを採用しています。

オフショア開発とは、それと同様に中国やインドなど海外のプログラマーやエンジニアを日本より安い賃金で雇うことで、開発にかかる人件費などのコストを抑えるという開発手法です。

まぁ、そんなに簡単に価格差メリットを享受できるわけではなかったのですが……。

 

常識が通じない世界

私は主に、中国に委託してオフショア開発をする案件に携わりました。

実際に現地に赴いたのは一度だけで、あとは日本から指示を出したり調整する立場です。

現地に行った時には、こちらの話をあからさまに聞く気が無い開発メンバーがいたりして「日本人だったら、とりあえず聞いてるふりはするのに、堂々としているなぁ」と思いました。

離職率も高くて、プロジェクトの最後までいてもらえないことも多かったです。

しかし、何よりも驚いたのが、サンプルコードをそのまま丸コピで提出してくる人がいることです。

サンプルコードはあくまでもサンプルで、仕様書を見て必要な部分は自分で考えて書くんだよ! ということを教えなくてはなりませんでした。

「左から右へコピペするだけの人を雇うわけないだろうが! うぅ、先が思いやられるぞ……」

その後、この予感は的中しました。

 

冷や汗が出る事例たち

この頃同時期にオフショア開発をしているプロジェクトからも、さまざまな経験事例があがってきていました。

どれも、実際に直面して戸惑ったメンバーの悲鳴が聞こえてくるようなものばかりです。

中でも一番強烈だったのが、中国語での「3個以上」は「3は含まず4からである」というものです。

プログラミングをする方なら分かると思いますが、分岐条件が違うというのは致命的です。

作る方が正しいと思って実装してしまうと、テストの時までバグは見つかりません。

いや、テストで見つかれば良い方です。

「うわぁ、これを学習するのが自分のプロジェクトではなくて良かった……」と心底思いました。

それから、自分でも経験しましたが、中国語には時制が無いのです。

日本語では「行う」「行った」のように動詞の形で現在と過去を区別する時制がありますが、中国語では動詞の変化で時間を表現しません。

そのため、「開発しました」と「開発しています」とが紛らわしく報告されることがありました。

進捗報告で、完了と仕掛かり中は天と地ほどの違いがあるのはご存じのとおりです。

とにかく、「それくらい分かるでしょう!」という常識が通用しません。

今まで盤石だと思っていた「常識」って何だったんだ?!

ガラガラガラ(何かが崩れ去る音)

 

世界は平らじゃない

そういえば、前述の中国への海外出張の時に思い知らされたことがもう一つありました。

お店で支払いをしようとした時に、突然「これは偽札だから受け取れない」と拒否されたのです。

そう、旅慣れた方なら分かると思いますが、脳天気な旅行者の私は知らない間にどこかでお釣りに偽札をつかまされてしまったのです。

「ほら、毛沢東の目つきが違うでしょう」

「……知らんがな!」

 

世界は平らになろうとしているようですが、私の世界はでこぼこで穴だらけなのでした。

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