使える! 情シス三段用語辞典08 「ハイパーバイザー」

2016/04/25
hypervisorイメージ

常に新しい用語が生まれてくる情報システム部門は、全ての用語を正しく理解するのも一苦労。ましてや他人に伝えるとなるとさらに難しくなります。本用語辞典では数々のIT用語を三段階で説明します。
一段目 ITの知識がある人向けの説明
二段目 ITが苦手な経営者に理解してもらえる説明
三段目 小学生にもわかる説明

取り上げる用語を“知らない”と思った人は、小学生にもわかる説明から読んでみると、理解が深まるかもしれません!?

一段目 ITの知識がある人向け 「ハイパーバイザー」の意味

複数の異なるOSを並列に実行できるようにするためのソフトウェアのこと。Windows OSなどの上で、仮想的にハードウェアのように振る舞うことで、ハイパーバイザー上に他のOSを構築することができる。またOSの上ではなく、ハードウェア上で直接動作し、その上に複数のOSを構築することができるタイプもある。

二段目 ITが苦手な経営者向け

Windowsで作業したファイルとMacで作業したファイルに常に付きまとうのは「互換性」問題です。

例えば、すべてのビジネスパーソンが使うと言っても過言ではないExcelにおいても、Windows版とMac版の互換性の問題があります。多くの人が使っている「関数」機能では、Windows版のExcel 2013は459種類の関数をサポートするのに対し、Mac版のExcel for Mac 2011では407個しかサポートしていません。

あなたがMacユーザーであり、Windowsを使うお客様からMac版が対応していない関数を使ったExcelが送られてきたら、あなたのMac上では正しくファイルが開けずお客様とトラブルになるかも知れません。

これを防ぐためだからといって、Mac機とWindows機の両方を持つのは、コスト面でもスペース面でもあまりかしこい選択肢とはいえないでしょう。もしMac機上でWindows OSも動かすようにできれば、両方のバージョンのExcelを1台のPCで使うことができるため、このような事態から解放されますね。これを実現するのが、ハイパーバイザーというプログラムです。

ハイパーバイザーは、あたかもコンピューターのハードウェアであるかのように振る舞います。例えば、Mac OS上にハイパーバイザーをインストールし、ハイパーバイザーの上にWindowsをインストールしたとします。

外から見るとMac OS、ハイパーバイザー、Windowsとサンドウィッチ上になっていますが、Windowsから見るとハイパーバイザーはハードウェアのように見えます。そのため、Windowsはその下にMac OSがあることを意識せずに動作することができるのです。もちろんWindows上にWindows版のExcelをインストールして、両方のバージョンのExcelを1台のPC上で動かすこともできます。

実際の運用場面では、Mac OS上にWindowsをインストールするだけでなく、サーバー用OSであるWindows Server上にハイパーバイザーを展開して複数のWindowsを運用する、といったことも行われます。これにより、VDI(Virtual Desktop Infrastructure:デスクトップ仮想化)のような仕組みを実現することができるのです。

三段目 小学生向け

きみは、テレビゲームは好きですか?

今は色々な会社からいろいろなゲーム機が発売されており、どれを買おうか迷ってしまうかも知れませんね。

いろいろな種類のゲームをしようと思ったら、たくさんのゲーム機本体もそろえなければなりません。そのためには複数の本体を買うお金もたくさん必要ですし、部屋の中でスペースも取るため、片付けも大変になります。

そこで、もし1つのゲーム機本体でいろいろなゲーム機のソフトが遊べるようになったらどうでしょうか?

少ないお金と少ないスペースでより多くのゲームが遊べるようになるため、きみにとってもきみのお母さんにとっても嬉しいことですね。ではそれを実現するために、何が必要なのでしょうか?

ゲームソフトのプログラムは、きみも知っている通り、対応するゲーム機でしか動かないように作られていますが、これはどのような仕組みになっているのでしょうか?

ゲーム機本体には、ゲーム機そのものを動かすプログラムが入っています。この本体プログラムが、ゲームソフトのプログラムを読み込んで実行することで、ゲームが遊べるようになっています。

本体プログラムはゲーム機本体によって違う仕組みで動いており、ゲームソフトAはゲーム機Aの本体プログラムでのみ動くように作られていて、仕組みが異なるゲーム機Bの本体プログラムではゲームソフトAは扱えません。そのため、ゲームソフトAはゲーム機B上では遊ぶことができないのです。

では、ゲーム機本体Bに、Bの本体プログラムとAの本体プログラムの2つを動かせる状態にしたらどうでしょうか?

ゲームソフトAはゲーム機Aの本体プログラムによって動くように設計されていましたね。そのため、たとえ外見がゲーム機Bだとしても、本体プログラムAが入ってさえいればゲームソフトAのプログラムを動かすことができます。また、ゲームソフトBも、本体プログラムBが入っていますので問題なく遊ぶことができます。こうすれば高いゲーム機本体を何台も買う必要はなくなり、家の中もスッキリしますね。

このように、1つの機械に複数の本体プログラム(正式には基本ソフト(OS)と呼びます)を動かせるようにするための仕組みのことを「ハイパーバイザー」と呼びます。「本体を何種類も買うお金が節約できる」「スペースが節約できる」などたくさんのよいことがありますね。

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