使える! 情シス三段用語辞典53「ブロックチェーン」

2017/07/03

常に新しい用語が生まれてくる情報システム部門は、全ての用語を正しく理解するのも一苦労。ましてや他人に伝えるとなるとさらに難しくなります。本用語辞典では数々のIT用語を三段階で説明します。

一段目 ITの知識がある人向けの説明
二段目 ITが苦手な経営者に理解してもらえる説明
三段目 小学生にもわかる説明

取り上げる用語を“知らない”と思った人は、小学生にもわかる説明から読んでみると、理解が深まるかもしれません!?

一段目 ITの知識がある人向け 「ブロックチェーン」の意味

ブロックチェーンは、仮想通貨「ビットコイン」の基礎技術として作られた技術で、ビットコインのトランザクション(取引)が正しく行われるための電子台帳に使われる技術。ブロックチェーンの最大の特徴は、P2P(ピア・ツー・ピア)の分散型の台帳となっていること。従来、このような取引に使われる台帳システムは、特定の場所に置かれたサーバーに保存されていた。

しかし、ブロックチェーンの台帳は分散して保存され、整合性が保証される仕組みとなっている。そのため、集中管理が不要となり、従来よりも安全に、安いコストで取引処理ができると考えられている。もともとはビットコインの技術から始まったブロックチェーンだが、金融だけではなく「取引台帳」の技術として、さまざまな商取引やサービスの取引への応用の可能性が期待されている。

二段目 ITが苦手な経営者向け

社長は、あらゆる取引には、その確証を残すものとして、取引台帳が必要なことはご存知ですよね。その取引台帳も古くは大福帳のような書き付けでしたが、今ではコンピュータ化され、金融機関を始め、たくさんの取引情報がやり取りされています。

そのコンピューターの取引で最近注目されている技術が「ブロックチェーン」です。社長のために具体的に説明すると、ブロックチェーンでは、取引の記録を「ブロック」と呼ばれる記録の塊を作ります。また、ブロックには取引の記録に加えて、1つ前に生成されたブロックの内容を示す「ハッシュ」と呼ばれる値の情報などを格納します。

この作られたブロックは時系列に沿ってつながっていく形になります。これが「ブロックチェーン」と呼ばれる理由です。そして、もしブロック内の情報を改ざんしようとした場合、変更したブロックから算出されるハッシュ値が以前と異なることになり、改ざんしたことがすぐに分かりるのです。

このように、ブロックチェーンは改ざんに対して優れた技術なのです。この仕組みを使うと、従来の取引台帳システムと比較して、とてもシンプルに、一連の取引の記録が可能になります。つまり、安全で安価に取引台帳システムを作ることができるのです。

三段目 小学生向け

みなさんは「ブロックチェーン」ということばを聞いたことがありますか? これは、ものごとのやり取りの記録をすべて保存して、その記録をたくさんのコンピューターが分けて保存する仕組みなんです。

では、ブロックチェーンはどこが便利なのでしょうか? たとえば、ものごとを忘れっぽい友だちになにか貸したはいいけれど、返ってこなくて、困ったなんてことがあったとします。

その場合には、貸す時に友だち何人かに証人になってもらって、その場でノートに「いつ、何を貸した」ということを書いておけば、後で「貸した」「借りてない」というケンカにならなくてすみます。ここでは「何人か」というところがとても大切です。もし証人の誰かが忘れたりしても、代わりの人がいるので、証拠が残るからです。

ブロックチェーンも同じように、誰かと誰かが何かをやり取りしたという情報を記録して、それをあちこちのコンピューターに保存します。この時、1つ前の情報から計算して出した値を組み合わせることで、前の情報と新しい情報がつながっているという証拠を付け加えています。こうすると、誰かがいたずらして、分けて保存されている情報を書き換えても、書き換えたことがわかるのです。

ブロックチェーンの技術を使うと、やり取りの記録にかかるお金がいままでより安くなると考えられています。そして、いろいろなところで使うための研究が進められています。だから、もしかすると、みなさんが大人になる頃には、ブロックチェーンが当たり前のように使われているかもしれませんね。