【情シス講座】サポート終了目前のWindows7!Windows10への移行で知っておくこと

2018/06/27

あと1年半まで迫ったWindows 7のサポート終了。しっかりとしたPC環境を提供するには2020年1月24日になる前までにWindows 10への移行を終わらせておくのも重要な要素。エンタープライズ向きなWindows10はこれまでとは勝手が異なるのは当然のごとく、Windows OSとして特別な位置付けでもあります。しっかりと予備知識を蓄えて導入に立ち向かいましょう。

 

【カウントダウン】Win7サポート終了は2020年1月24日!

Windows10のリリースから早3年。2017年あたりから企業での導入が加速しています。その理由は、やはりWindows7のサポート終了。2020年1月24日の終了がマイクロソフトにより公表されていて、タイムリミットまであと1年半。“まだ、余裕がある”という人もいるかもしれませんが、数多くのWindows7 PCを運用している情シスから見れば、「PCの台数や環境の確認」、「ミドルウェアやアプリのライセンス情報の確認」、「独自開発アプリの動作検証」など、移行に向けてなすべきことは山積み。「あと、1年半もない」というのがおおよそのところでしょう。

そこで今回はWindows10の概要、これまでのOSとの違いなど移行に役立つ予備知識を紹介していきたいと思います!

 

【Win7は延長サポートのみ】サポートが切れるとどうなる?

 

Windows OSは通常、「メインストリームサポート」と「延長サポート」で各5年、計10年間のサポート期間が設けられています。2009年7月にリリースされたWindows7は、2015年1月にメインストリームサポートが終了。2020年1月に延長サポートが終了します。

さて、ここで各Windows OSのメインストリームと延長サポート状況をおさらいしておきましょう。

ここからわかるように、現在Windows Vista、Windows7 、Windows8.1のメインストリームサポートが終了し、提供は延長サポートのみ。延長サポートとは「セキュリティ関係」のみのサポートが提供されている状態です。終了後は当然、リスクのきわめて高い環境でPCを運用しなければいけません。

サポート切れOSは、「情報漏洩」「遠隔操作」「PCやデータの破壊」などさまざまな攻撃を仕掛けてきて、さらに今もなお増加し続けているマルウェアに対し丸腰でいるようなもの。業務の安心を自ら断つ行為といっても過言ではありません。数は少ないもののXPなどのPCを利用している企業もまだあると聞きますが、OSバージョンアップは機能の更新だけでなく、セキュリティ環境を整えるためにも重要です。

 

2020年周辺の“サポート切れラッシュ”にも注意−−

Windows7だけではなく、2020年周辺にはミドルウェア や業務ソフトのサポートが終了する点にも注意が必要です。

例えば、代表的なミドルウェア「SQL Server」の2008バージョンは2019年7月、Office2010は2020年10月にサポート終了を迎えます。Windows10導入と合わせた検討をオススメします。

 

【Win10の種類】ProとEnterpriseとの違いは?

 

Windows10のエディションは主に3つ。「Home」「Pro」「Enterprise」があり、企業では「Pro」か「Enterprise」どちらかの選択肢があります。その最大の違いは「ライセンス」で、Enterpriseは、ボリュームライセンスを適用させた企業のみが利用できるエンディションです。

機能では下の図のような違いがあり、Enterpriseは高機能に加えサポート期間もProに比べ延長されます。Windows7のボリュームライセンスから移行する企業はもとより、ある程度PC台数を持つ企業はEnterpriseの導入を検討してもよいでしょう。

【アップデート】Win10はWindowsのラストバージョン

 

従来のWindows OSとWindows10の最大の違いとして、「メインアップデートの仕様」があります。XP→7のように、これまでWindows OSのメインアップデートは数年単位で継続的に行われてきました。しかし、Windows10は、たとえば“10→11”ではなく、「同一OS内でアップデートが繰り返されていく」仕様。macOSの10.11→10.12といった仕様をイメージすると理解しやすいかもしれません。これにより Windows10は「Windows OSの最終バージョン」といわれています。

 

最新OSを常に利用できるようになる、だが−−

この方針を「WaaS(Windows as a Service)」とよび、Windows10を導入すると「毎年3月と9月」、つまり半年に1度大幅なアップデートが行われます。常に最新のOSを使えるのは魅力的ですが、その度にアプリ検証を行わなければいけないなど、WaaSに懸念を感じる人も多いでしょう。

この対策としてマイクロソフトが用意しているのが「半期チャネル」という、ユーザーがアップデートのタイミングを決めておく仕組みです。半期チャネルは2種類の選択肢があり、「ターゲット指定」という半期チャネルは「メインアップデートが更新されるとすぐに適用される」仕様。半期チャネル(指定なし)は「アップデート更新から4ヶ月後に適用される」仕様で、数ヶ月間のスパンを設けて適用させることが可能です。ただ、ここで注意点がひとつ。サポートを継続して受けるには「OSリリース後18ヶ月以内」にバージョンアップする必要があり、アップデートをいつまでも先延ばしにしておくことはできません。

また、一方で「数年ごとにアップデートが行われる仕様」もあります。「長期サービスチャネル」といいますが、「Enterprise LTSB」というエディションのみに適用される仕組みで、サポート期間もWindows OSと同様に計10年用意されています。

こう書くと、新バージョンに対応しなければいけないサイクルが長いので、半期チャネルよりも魅力を感じるかもしれません。しかし、Enterprise LTSBは「Microsoft Edge」や音声アシスト「Cortana」、「複数のアプリ」を未搭載。さらに機能更新プログラムとして新機能が追加されることはありません。つまり、導入時点から拡張を必要としない環境を望む場合向けで、一般のビジネスユースには扱いづらい懸念もあり注意が必要です。

 

【移行に向けて】よりよい運用のために

 

WaaSにより、「製品からサービス」へと変貌を遂げたWindows10。Azure Active DirectoryやMicrosoft Intuneにより、イントラネット配下にないモバイルデバイスの一元管理もスムーズ。まさにこれからの働き方に相応しいOSだといえます。しかし、これまでのOSとは一線を画すため、従来のフローでは導入や運用に課題が発生する可能性もあります。

例えば、アップデート。先に記したように、年に2回の大掛かりなアップデートが行われます。おそらく、多くの企業が4ヶ月のスパンを設ける半期チャネル(指定なし)を選択すると思いますが、非互換アプリの発生などのリスクを考慮すれば、検証はもとより、部門単位のスモールスタートからバージョンアップを進め、本格展開するフローが必要になります。また、アップデートは毎回おおよそ3GBと大容量です。このネットワーク負荷を抑えるため、Windows10には1台のクライアントPCが更新プログラムを取得し、ネットワーク上のPCに部分取得させていく「配信最適化」機能が備わっています。しかし、メモリ4GB以上、ストレージ256GB以上とPC要件があり、既存PCのすべてに適用できるわけではありません。

このように、“WaaSモデル”では運用計画も必須。ぜひ入念な計画を立てて移行していきましょう。移行については、マクロソフトがキャンペーンやセミナーを積極的に開催しています。また、導入規模が大きい場合は、最近では計画から導入、展開、運用、保守、更新までワンストップでサポートしてくれる支援サービスも多数あり検討してみるのも一つの手ではないでしょうか。

 

【執筆:編集Gp 坂本 嶺】

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