AI Vol:02「よく聞く、機械学習、ディープラーニングってなに?」

ワタシたちの学習はひとつではありません

大きなインパクトを私たちに与えてくれるニュースの一方で、人工知能、特にAIという言葉がひとり歩きしている印象も受ける昨今。例えば、その種類について、AIと機械学習、更にディープラーニングとの違いを聞かれると、戸惑ってしまいがちでは?

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とある会社での、上司と社員の会話。どうやらAIについて二人は話しています。

上司:「君、AIに詳しかったよね?」

社員:「はい、おおよそは。」

上司:「取引先との会話で機械学習からはじまって、ディープラーニングがどうのという話題が出てきたんだが、そもそもディープラーニングって何だ?」

社員:「AIです。」

上司:「それなら初めからAIと言えば済むだろ? AIの中でも何か凄い機能かなにかじゃないのか?」

社員:「・・・、特にディープなAIなんだと思います。」

上司:「どこの何がディープなんだ?」

社員:「とにかくすべてが深いんです!」

上司:「・・・、じゃあ機械学習は?」

社員:「AIです。」

上司:「その説明じゃ、まったくわからんよ。」

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このようなことにならないように、今回は、最近よく耳にするようになった「ディープラーニング」や「機械学習」を説明していくことにしましょう。

 

機械学習するコンピュータは、「学校に通う生徒」に似ています

人工知能の研究は、AIという大きなカテゴリのなかに「機械学習」→「ディープラーニング」があるという位置付けです。まず、機械学習からはじめていきましょう。

機械学習は人工知能のトピックであり、現在進行形の研究テーマです。機械学習により人工知能が自ら学びはじめるようなりました。

 機械学習は、コンピュータに「似ているデータを大量に」与えて、「物事を認識させる」手法です。何やら難しい話題ですが、実はこれは人間にとっても馴染みのあること。例えば、私たちがモノを覚える過程を考えてみてください。林檎を見て、“りんごだ”と思い浮かぶのは、「これがりんご」と教えられた覚えがあるから。それと同様です。

ではここで、コンピュータに「りんご」を機械学習してもらうとしましょう。

 まず必要になるのは膨大な林檎のデータ。それを一つひとつ「りんご」であるとコンピュータに認識させていきます。すると、今まで扱ったことのないりんごの画像でも、「これは林檎だ」とわかるようになります。つまり、「コンピュータに正しい予備知識を蓄積させる」ことが機械学習なのです。

ただ、機械学習はこればかりではなく、いくつかの種類があります。先ほどの手法は「“教師あり”学習」と呼ばれていて、その反対のあらかじめ正解を伝えない手法は「教師なし学習」。また、すぐに結果や成果が出でない物事を認識させる「強化学習」など、さまざまな手法があるのです。

 

以下に詳しく解説していきましょう。

・「教師なし学習」

複数のデータと条件を用意し、コンピュータに共通性を認識させる。例えば、人が暑いと感じるのは夏・火・汗・サウナの画像といった具合です。ここからコンピュータが認識するようになるのは“おすすめ”で、正否が明確ではない迷惑メールの分類やECのレコメンドなどで活躍します。

・「強化学習」

「行動」と「目的の実現」を認識させる手法。教師あり学習のような正解は与えられず、教師なし学習のように特定パターンを見つけるものでもありません。簡単に説明すれば、目的達成のための最適な行動をコンピュータに判断させていくというもの。人間でいえば“その時、どう動く?”といったところでしょうか。強化学習では、行動の一つひとつに得点がつけられていて、コンピュータは次第に得点の多い行動を取るようになっていきます。人工知能が将棋や囲碁をスムーズに行えたり、プロに勝利するようになったのもこの学習によるものです。

 

以上が機械学習の概要ですが、これらをコンピュータが身につけていく様子は、私たちの「学生時代」に似ているといえるのではないでしょうか。

教師あり学習はそのまま「授業」で、教師なしは「宿題または家での勉強」。そして、強化学習は「志望校に向けた受験勉強」。こう考えると、何やら人工知能に親近感が湧いてきます。 

 

ディープラーニングは、コンピュータを「自発的な大人」へと成長させます

 さて、ようやくディープラーニングについてですが・・・、「人工ニューロン」や「ニュートラルネットワーク」からの「多層パーセプトロン」などなど、難解なキーワードが盛りだくさん。さすがにディープ。

ただ、概要としては、「機械学習のあたらしい手法」というイメージでよく、その最大の特徴は「コンピュータが自ら学び答えを出す」ことです。

従来の機械学習の場合、「特微量」を人間が設定しなければいけません。特微量とは“目のつけどころ”で、教師あり学習では「正解」、教師なし学習では「条件」、強化学習では「目的とそこに至る有効な行動」です。これらの設定で、はじめてコンピュータは認識をスタートさせます。一方、ディープラーニングでは、特微量の設定がなくてもデータのなかから共通点を見つけ、「〇〇はなにであるという認識を行える」ようになっていきます。

例を挙げれば、2012年の「Googleの猫」。1000万枚という膨大なランダム画像をディープラーニングで処理することで、猫の顔に反応する人工ニューロン(コンピュータ版の脳神経のようなもの)がコンピュータから発見されました。つまり、誰にも教えられずコンピュータが猫を認識するようになったということで、この事実は衝撃的です。さらに、2016年の人工知能「アルファ碁」の活躍。世界最強棋士イ・セドル九段を4勝1敗で破りましたが、その強さの裏にディープラーニングがあり、世界中から注目が集まりました。

例えれば、ディープラーニングは、コンピュータを学生から「自発的な大人」へと飛躍させるコンピュータの希望といえるかもしれません。猫の認識から囲碁の王者へ、すさまじい成長を感じさせる人工知能が果たしてどこへ向かうのか、楽しみであり、また少し怖くもあります。

 

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