国内DevOpsに関するユーザー調査-IDC

IDC Japanは、企業におけるDevOpsの実践状況に関する調査結果を発表。この調査では、企業のIT管理者を対象としたアンケート調査を2018年9月に実施し、515社から有効回答を得た。

IDCではDevOpsについて、「企業や組織がビジネスのスピード、品質、競争力などのケイパビリティを高めることを目標とし、複数のチームや担当者が共同でアプリケーションの開発から運用までのライフサイクルを効率化するための方法を取り入れ、それを実践すること」と定義している。尚、本調査ではDevOpsの実践有無に関わらず、DevOpsについて理解している企業を調査対象としている。

 

DevOpsの実践状況

DevOpsの実践状況について調査した結果(図1)、「IT組織全体で実践している」という企業は12.6%となり、2017年調査(2017年8月に実施)から6ポイント上昇。さらに「一部の部門/プロジェクトで実践している」は15.5%と、これらを合計した企業のDevOps実践率は28.1%となり、2017年調査の20.0%から大きく上昇しているという結果になった。また、「実践する具体的な計画がある」と回答した企業も16.7%あり、2019年はさらにDevOpsの実践率が上昇することが見込まれる。

図1.DevOpsの実践状況に関するユーザー調査結果


Note: DevOpsについて理解している企業が対象
Source: IDC Japan, 12/2018

最もDevOpsの実践率が高い業種はソフトウェア/システム開発業(ソフトウェアベンダー、システムインテグレーター)で37.4%、次に通信/サービスプロバイダー業(通信、クラウドサービス、インターネットコンテンツプロバイダー、メディア)で32.2%となり、IT関連企業がDevOpsの実践を牽引している結果に。

IT関連企業以外の中では金融業で実践率が最も高く28.3%であった。金融ではFinTechビジネスの開発が加速しており、FinTech向けWeb/モバイルアプリケーションについてDevOpsに取り組む企業が増加しているとみらる。

DevOpsにおけるクラウドサービス/コンテナ技術の採用

DevOpsを実践している企業の51.1%はDevOps環境の構築にパブリッククラウドサービスを使用している。その中で主に使用されているクラウドサービスはMicrosoft Azure(使用率43.2%)、Amazon Web Services(同39.2%)、Google Cloud Platform(同25.7%)、IBM Cloud(同20.3%)になっています(※1)。

DevOps環境にDockerやKubernetesなどのコンテナ技術を使用している企業は86.2%になっていた。主に開発環境とテスト環境で採用されている。この結果から、DevOps環境ではコンテナ技術の活用が欠かせない存在になっていることが明らかになった。

DevOps実践による成果

DevOpsを実践している企業に対して、現時点でDevOpsによるビジネス成果(売上、利益、顧客満足度の向上)がどの程度出ているかについて質問したところ(図2)、「期待以上に大きなビジネス成果が出ている」が11.7%、「期待通りのビジネス成果が出ている」が29.7%になり、それらを合計した41.4%の企業がDevOps実践によるビジネス成果が出ていることが分かった。さらにビジネス成果を出している企業の30%以上が「DevOpsサイクルの内製化」「DevOpsエンジニアの獲得/育成」「DevOpsに対するビジネス部門の理解/協力」が成果を出すためには重要であることとして挙げている。

図2.DevOpsの実践効果に関するユーザー調査結果


n = 145
Note: DevOpsを実践している企業が対象
Source: IDC Japan, 12/2018

「DevOpsを実践する企業は拡大しているが、ビジネス成果につながっている企業はまだ半数にも満たない。成果を出していくためにはツールや技術の活用だけではなく、人材、組織、文化、プロセスをDevOpsに適合させていくことが重要である。これからDevOpsに取り組もうとしている企業や組織は、実践前にそうした点を確認しながら進めていく必要がある」とIDC Japan ソフトウェア&セキュリティ リサーチマネージャーである入谷 光浩は述べている。

 

※1:クラウドサービスを複数使用している場合も含みます。


本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ44554618

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