国内サーバー市場動向(2020年第3四半期)-IDC

IT専門調査会社 IDC Japanは、2020年第3四半期(7月~9月)の国内サーバー市場動向を発表。
2020年第3四半期の国内サーバー市場全体の売上額は1,068億円で、前年同期から22.2%減少。出荷台数については10万9千台と、やはり前年同期から20.4%減少している。

2020年第3四半期の国内サーバー市場は、売上額が前年同期比で2桁のマイナス成長となった。
製品別では、x86サーバー(注1)、メインフレームが、ともに前年同期比で2桁のマイナス成長となり、国内サーバー市場全体の大幅なマイナス成長の要因となっている。
その他のサーバー(注2)は、プラス成長となったものの、国内サーバー市場のマイナス幅を補うには至っていない。

その2桁のマイナス成長となったx86サーバーは、売上額は前年同期比19.5%減の893億円。出荷台数は、前年同期比21.1%減の10万7,500台であった。
x86サーバーのうち、Standard Server(注3)は、売上額が前年同期比19.7%減の750億円、出荷台数が同23.6%減の8万7,600台。
Custom Server(注3)は、売上額が前年同期比18.2%減の143億円、出荷台数が同7.5%減の1万9,900台であった。

Standard Serverは、通信、文教、ITサービス向けの大口案件などがあったものの、前年同期にあったオペレーティングシステムMicrosoft Windows Server 2008のサポート終了にともなうサーバー更新需要の反動や、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行によるネガティブな影響などで、売上額、出荷台数共に前年比では2桁のマイナス成長となってしまっている。
特に、中小規模事業者向けのタワーサーバー、ラックサーバーに対する影響が大きかったとIDCではみている。
当該顧客セグメントは主にビジネスパートナーが担っており、各ベンダーにおける間接販売に影響が及んだとみている。
一方、Custom Serverも、前年同期にあったITサービス向けの大口案件の反動や、ODM Directを中心としたクラウドサービスベンダー向けの売上額減少などで、売上額は2桁のマイナス成長となった。
ODM Directの売上額は、前年同期比で2桁のマイナス成長となったことには、ODM Directサーバーの平均単価が前年同期と比較して低下したことが主な要因と考えられる。なお、Custom Serverでは、Standard Serverとは異なり、COVID-19流行によるネガティブな影響は特に見られなかった。

メインフレームは、売上額が前年同期比50.7%減の96億円であった。金融、官公庁向けの大型案件などもあったのだが、前年同期にあった、公益、製造、運輸、金融向けの大型案件などの反動もあり、今期としてはは大幅なマイナス成長となっている。

その他のサーバーは、売上額が前年同期比13.7%増の79億円という結果であった。ITサービス、官公庁、製造向けの大型案件などが貢献し、2桁のプラス成長となった。

IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ リサーチマネージャーの下河邊 雅行氏によれば「x86サーバーの売上額が、前年同期比で2桁のマイナス成長となった。特に、Standard Serverにおいて、前年同期比でタワーサーバーは4割弱、ラックサーバーは1割強、売上額が減少したことが、主な要因としてあげられる」と推測している。

 

また、カンパニー別売上額では、富士通が首位を維持。僅差で、NEC、日本ヒューレット・パッカード(HPE)、デル・テクノロジーズ(Dell Technologies)が続いている。日立は、前四半期の6位から一つ順位を上げて5位にランクアップした。

2020年第3四半期 国内サーバー市場カンパ二―シェア【売上額】

Source: IDC Japan, 12/2020

出荷台数でも、富士通が首位を維持。2位は前四半期の3位から順位を上げたHPE、次いで、NEC、Dell Technologies、日立の順であった。
日立は、売上高のランクアップを裏付けるように、前四半期の7位から順位を上げて5位となった。

 


注1: 「x86サーバー」は、x86アーキテクチャのプロセッサーを採用しWindows、Linuxなどオープン系のOSを搭載したサーバーを指す。Itaniumプロセッサーを搭載したサーバーやベンダー独自OSを搭載したサーバーはx86サーバーに含めていない。また、「x86サーバー」と「メインフレーム」以外のサーバーを「その他のサーバー」として記載している。

注2: 「その他のサーバー」とは、「ARMサーバー」、「RISCサーバー」、「IA64サーバー」、「ビジネスサーバー」の総称である。

注3: x86サーバーは、Standard ServerとCustom Serverに分類している。Standard Server とは、ベンダーが公開するカタログに掲載されたサーバーで、標準的なマザーボードや筐体をベースとしたサーバーを指す。Custom Serverとは、主にクラウドサービスベンダーが、ODM Directなどから調達するサーバーで、マザーボードや筐体が、特定の顧客や用途向けに設計されたサーバーを指している。


本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ47212920

 

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