国内サテライトオフィス市場予測-IDC

IDC Japanは、国内サテライトオフィスの拠点数および施設利用型テレワークについての分析を行い、2023年までの予測結果を発表。

働き方改革の施策といえば、まずテレワークの導入が挙げられる。テレワークといっても在宅型/施設利用型/モバイルワーク型に分類され、レンタルオフィスやコワーキングスペースなどのサテライトオフィスは、施設利用型テレワークを行う一つの場所となっている。

IDCが行った調査では、レンタルオフィスは、主に法人を対象に、間仕切り(壁、パーティションなど)で区切られ、机などの家具、電話などの通信環境が整った個室を企業がレンタルする形態で、年間や月間などの期間の契約形態で利用されるものを指している。また、コワーキングスペースは、複数の利用者がフリーアドレス形式でデスクを共同で利用する形態で、年間や月間などの契約形態のほか、時間従量制など短時間でフレキシブルな利用が可能なものとしている。尚、大手レンタルオフィスやコワーキングスペースプロバイダーの多くは、コワーキングスペースとレンタルオフィスの双方を備えている。

調査調査によれば、2018年の国内レンタルオフィスやコワーキングスペースのサテライトオフィスは887拠点と推計している。これらサテライトオフィスの拠点数は、2020年の東京オリンピックの開催に向けた新たな大型商用ビルの開設に伴い2019年~2020年で急速に拡大すると予測。しかしながら、その反動から、2021年以降は緩やかな増加になると予測され、2018年~2023年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は10.1%と予測している。

国内サテライトオフィス市場 拠点数予測、2018年~2023年

Notes:

  • サテライトオフィスは、1つのオフィススペースを複数の企業が共同で利用する、サービス/設備付きのレンタルオフィス(共用利用)やコワーキングスペースを対象とする
  • 1企業のみで専用的に利用し他社との共用はない、従来のレンタル(賃貸)オフィスは含まない
  • 個人事業主が経営するコワーキングスペースやレンタルオフィスは含まない

Source: IDC Japan, 6/2019

レンタルオフィスやコワーキングスペースの利用目的は大企業の場合、新たな支店ができるまでの一時的利用、プロジェクトチーム、施設利用型テレワークやモバイルワーク型テレワークの拠点としての利用が中心という状況である。一方、スタートアップ企業を含む中堅中小企業では、コスト削減(設備などの初期コスト、受付や電話などの取り次ぎの人件費)やクライアントやビジネスパートナーとの出会いなどの目的でレンタルオフィスやコワーキングスペースが多く利用されていいる。これらのことから、レンタルオフィスやコワーキングスペースは、首都圏などの大規模商圏を中心に開設される傾向にある。

一方、2018年のテレワーク(在宅型/施設利用型/モバイルワーク型の合計)導入企業は、約35万社(導入企業率11.9%)と推計され、2018年~2023年のCAGR 11.4%で増加し、2023年には約61万社に達すると考えられている。テレワークは、在宅型/施設利用型/モバイルワーク型が組み合わされて運用されているものの、施設利用型テレワークの導入企業の比率はテレワーク全体の3分の1の約10万社に過ぎないことがわかった。

これは、企業が施設利用型テレワークの導入を進める場合、コストやセキュリティ管理に対する懸念、レンタルオフィスやコワーキングスペースプロバイダーに対する認知度の低さなどが背景にあると考えられる。一方、レンタルオフィスやコワーキングスペースは、自治体や大手企業、一部のスタートアップ企業などの、レンタルオフィスやコワーキングスペースの特徴やメリットを理解している企業で導入が進んでいる。

このことから、レンタルオフィスやコワーキングスペースの特徴やメリットを認知している企業とそうでない企業との意識が乖離している可能性が高いとIDCではみている。

「サテライトオフィスの利用は、レンタルオフィスやコワーキングスペースの特徴やメリットを理解している企業で進んでいるが、全体では施設利用型テレワークの導入比率は低い。2020年の東京オリンピック開催期間中の通勤緩和に備えテレワークの導入が順次進んでゆくと考えられ、各企業では各部署や従業員の働き方に合わせたテレワーク形態を自宅型のみならず、他の形態についても早急に検討する必要がある」とIDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの浅野浩寿氏は述べている。


本レポートは、IDC Japan様のプレスリリースの内容を元に作成しております。
ソース:https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ45115619

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