AI Vol.0 コンピュータは人の知能の代替となり得るのか? 〜魅惑的なAIの世界へようこそ〜

  • 2018/4/5
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2018/4/5


「天気も最新ニュースも、知りたいことがあればワタシにどうぞ」

OK Googleで知られる「Googleアシスタント」、Windowsの「コルタナ」、Amazonの「アレクサ」。これらのサービスのニュースを一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。これらは私たちにもっとも身近なAIを活用したサービスです。AIとは、「Artificial Intelligence」の略で、日本語では「人工知能」と訳されます。では、一体人工知能とはどんなものなのでしょうか? どういったことができるのでしょうか? そして、今後はどうなっていくのでしょうか? それでは、テクノロジー・AIへの旅をスタートさせることにしましょう。


IoT、ビッグデータ、クラウドコンピューティングといった先端テクノロジーのなかでも高い知名度を持つ人工知能。コンピュータサイエンスの話題にあまり馴染みがない人でも、「Googleのアルファ碁、世界最強棋士に勝利」、「中国のAIロボットが医師試験に合格」、「AI×3Dプリンターによるレンブラントの新作絵画が誕生」などのニュースを聞いたことがあるのではないでしょうか。このように、人工知能は音声アシスタントAIのような問いかけへの回答だけではなく、従来人間の行なってきた知的・創造的アクションを担い、そして大きな成果を上げ始めてきています。この事実は、まだ見ぬあたらしい未来を期待、感じさせる一方で、漠然と不安を感じる人もいるかもしれません。

「ワタシの歴史は、実はケッコウ長いのです」

度々大きな話題を集める人工知能ですが、テクノロジーとしては昨今誕生した新しいものではありません。

人工知能学会によれば、Artificial Intelligenceという言葉が使われるようになったのは1956年に開催された「ダートマス会議」から。研究が本格化したのは1957年からとなっています。さらに時代を遡れば、人工知能に対する人々の興味はもっと古くからあり、1943年にはアメリカの神経生理学者件外科医の「ウォーレン・マカロック」と数学者兼倫理学者「ウォルター・ピッツ」が共同で人工知能の基礎となる人工ニューロンの提案を行ったともあります。つまり、今日の人工知能ブームは脈々と続いてきた研究の上に成り立っていて、数々の技術的なブレークスルーを経て、将棋や囲碁を行えるようになり、そして絵画を描けるようになった修練のテクノロジーなのです。

なぜ人々はここまで長きにわたり人工知能に魅了され、研究を続けてきたのでしょうか?

ここで、人工知能と同様に注目を集めるロボットについて考えてみることにしましょう。その歴史には、「人と見まがう機械・モノを生み出したい」という、そこはかとない人間の希求が潜んでいるように思えます。人工知能も同様に、「人のような知能をコンピュータで再現したい」という想いがあると考えられます。


「人の夢、それは人間とは何かを知り、創り出すことかもしれません」

古くはギリシャ神話のタロース。ヨーロッパ近世のオートマタや江戸時代のかたくり人形。はたまた、鉄腕アトムやドラえもん。そして、ヒューマノイドやアンドロイド。これらは、フィクション・ノンフィクション含め、広義の意味での人造人間であり、ロボットたちです。この人を模した機械に世界中の人々は魅了され、より人間に近いロボットの実現に取り組んできた歴史があります。

そこには、「人とは何であるかを知りたい。創り出したい」という止む無き知的好奇心が根底にあると考えます。

人間は、あらゆる現象を観察し生きてきた生物です。自然現象を見つめ、理解し衣食住に役立てる。また、他の生物の行動から得た知見を活かす。つまり、人間の歴史は観察と創意工夫の連続だといえます。しかし、その歴史のなかで依然として解き明かせないもの、それが人間なのです。脳や体の仕組みではなく、総体としての人間とは何か? その答えを探求すべく、人はロボットを求めるのかもしれません。


世界的に顕著なロボット工学者である大阪大学教授・石黒浩さんは、「人間とは何かを理解するためにロボット研究を行なっている」と語っています。

ロボットには人型でない工業用ロボットもありますので、上述した事柄が必ずしもあてはまるわけではありません。しかし、人工知能の行き着く先は見えてくるように思えます。それは、「人間の脳を再現する」ということです。

「人工知能は、いつか人の脳を再現しますか?」

「2045年問題」または「シンギュラリティ(技術的特異点)」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。詳しくはのちの記事で解説しますが、「人工知能が高度化し、自らを加速度的に改良し続けた結果、人間の想像力が及ばない超越的な知性が2045年頃には誕生する」という説です。果たして、本当に現実のものになるかは未来に委ねるしかありませんが、現状でも特定の領域においては、人工知能(コンピュータ)は、すでに人間の脳の機能を超えています。

例えば、計算能力。計算のスピードや正確さについて、コンピュータに勝てるという人はいないでしょう。また、膨大な情報の整理や記憶の能力についても同様です。そして、それらを活かした将棋や囲碁などの特定ルール下での能力は人間を明らかに超えました。それらに加え、近年では大量データを活用した「ディープラーニング」という技術により、画像/音声認識能力も人間を超えつつあります。そして、誰もが夢見た「ほんやくコンニャク」を実装したプロダクトも世に出てきており、自動運転自動車は社会実験段階にあります(自動運転では最近痛ましい事故もありましたね。。人間の能力を超えるには今しばらくかかりそうです)。

しかし、人工知能が高度化してきているとはいえ、予想外の事態への対応や人間の持つ常識(グラスを傾けたら水はこぼれる、など)は奥深く、かつ人工知能の模範となる人の脳にしても脳の各部分が連携して行う情報処理の仕組みの多くは未解明と言われています。現実世界での活動は人工知能にはまだまだ難しく、ここから考えれば脳の再現は遠いとも言えます。


果たして、人工知能は今後どの程度のスピードでどう進化していくのでしょうか? また、それによってどう社会が代わりゆくのでしょうか?

話題の尽きない人工知能。その特徴や魅力を、さまざまな角度で、分かりやすくお伝えしていきたいと思います。

今後の連載にご期待ください。

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参考:

人工知能学会公式「What’s AI」 https://www.ai-gakkai.or.jp/whatsai/

二木康晴、塩野誠著『いちばんやさしい人工知能ビジネスの教本 人気講師が教えるAI・機械学習の事業化』

「ぼくらの未来を広げるWEBマガジン SEKAI Powered by 東進」 http://toshin-sekai.com

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